世の中には本が溢れている。町の図書館へいけば、読みたい本がずらりと並んでいる。秋になると読書週間というのがあって、本をたくさん読もうとキャンペーンが展開される。確かに読書は人を豊かにする。本を読むことで視野が広がるのだ。小説を読むことで、空想の世界に飛ぶことができるし、自分では体験できないことを本の中で体験することができる。しかし、私はノンフィクションを読むことをぜひおすすめしたい。小説とは違う読書の楽しみがあるとおもう。小説はフィクションである。作家が頭の中で考え出した空想の物語である。それに対してノンフィクションは空想の物語ではない。実際にあった事実を記録したものである。記録したものではあるが、それは単なる日記や報告書とは違うのである。小説を書く人を小説家というように、ある事実を調べて、嘘いつわりなく記録し、しかも面白く読めるように書いていくノンフィクション作家という人がいるのだ。だから作家の実力によって面白くもなるし、つまらなくもなる。ノンフィクションの面白さはどこにあるのかというと、現実に起こった出来事の裏側や、細部について、今まで知らされなかった事実などを知ることができるという点である。たとえばある事件が起こるとする。新聞のニュースではその表面的な出来事しかわからない。ところがノンフィクション作家がなぜその事件が起こったのかに興味を持ち、調べて、自分の視点からその事件が起こった背景などを書いたとき、読者は全く新しい視点でその事件の真相を知ることができる。ノンフィクションには現実の裏に潜んだ真相を知る楽しさがあるのだ。